ブセファランドラの魅力とは

ブセファランドラ
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今回はブセファランドラの魅力を語っていきたいと思います。
ぶっちゃけて言いますと、魅力は近くのショップで絶好調のクダガンを見れば一発で分かると思います。
クダガンはブセファランドラの魅力が詰まっている美種です。
これは実際に見て分かってもらうのが一番ですね。

じゃあ今回語ることあるの?と思われそうですが、美しさの他に多くの人を魅了する理由が3つはあると考えています。
持論も多々入っていますが、1つでも納得していただければ幸いです。

①コレクション性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ボルネオ島
Mortadelo2005 – Image:Borneo2 map english names.PNG, by Astrokey44
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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%82%AA%E5%B3%B6#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Borneo2_map_english_names.svg


では1つ目ですが、コレクション性です。これは非常に深い沼です。
一度足を踏み入れてしまうと、際限がありません。もともとはモトレイアーナしか周知されておらず、学名がないものが多いです。
なのでほとんどがブセファランドラの一種という意味で名前の頭にsp.(species)と付きます。
ただし同じ種類の名前が付いていても注意が必要です。
有名な採取者から出ている便物(AZ便、TB便、ID便、kn便、etc…)、大規模なファームで養殖されてくるポット物(トロピカ社、アクアフルール社、etc…)、インボイス物(輸入したときの名前。種類を保証するものではないので注意!)とかなり複雑です。

ここまでで既におなか一杯ですが、ブセファランドラの特性がより厄介にしています。
それは環境により容姿を大きく変えるという性質です。
水上、水中、明るさ、栄養状態等の要素で違う姿を見せます。
なので、一部の専門家でしか種類を同定することが困難という状態になっています。

ここまででブセの厄介さを分かっていただけたと思いますが、裏返せばコレクション性が非常に高いということです。
すべての種類のブセをコレクションするということはほぼ不可能なので、身を崩さない程度にブセを楽しむようにしましょう。

※2020年11月11日以降、ブセファランドラ、アヌビアス等のインドネシアからの輸入が一時的に停止されています。詳細や追加情報は農林水産省植物防疫所HPをご確認ください。なお国内での購入や栽培は禁止されておりません。

②レイアウト性

2つ目の理由は簡単です。レイアウトに使いやすいということです。
アヌビアスやミクロソリウムなどと同様に活着させることができます。
流石にアヌビアスほどの活着力はないですが、水草の接着剤も一般的になっており活着の弱さで特に困ることはないと思います。
また陰性水草なのでレイアウトで光が当たらない場所でも育成は問題ありません。
一般的に丈夫な種類とされているのも人気の一つだと思います。(私はここについては少し疑問ですが…)

世界トップのレイアウトコンテスト「IAPLC2021」では、流木や石を立体的に組んだ作品が多数見られました。公式発表の100位までの水槽で使用した水草ランキングが発表されました。

1位 ブセファランドラ(62作品)
2位 ニューラージ・パールグラス(55作品)
3位 アヌビアス・ナナ プチ(36作品)
   ショート・ヘアーグラス(36作品)
5位 キューバ・パールグラス(32作品)
   ロターラsp.Hra(32作品)
7位 ボルビティス・ヒュデロッティ(31作品)
※モスの仲間を除く

AQUA JOURNAL vol.314/ P17/ TOP100 WORKS DATA 2021より引用

3/7が活着性の水草で、モスを含めると半分以上が活着性の水草という結果です。
これはダイナミックな素材を生かしたレイアウトが多い為だと思われますが、この中でアヌビアス、ボルビティスを抜いて1位を取ったということにかなり驚かされました。
比較的新しい種類であるのに関わらず、既に世界中のトップレイアウターに最も選ばれているという結果がブセファランドラのポテンシャルを示したと感じています。

③青色

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3つ目に入る前に少し脱線をしたいと思います。
あ、全く関係無い訳ではないです!レイアウトに役立つかもしれません!(必死)

脱線とは、アクアリウム用ライトについてです。
私が子供の頃は白色蛍光灯のライトをよく使っていたものです。
時代は進み、今やライトは長寿命のLEDライトが主流になっています。
そのLEDライトでさえも次のステージへ進もうとしています。

「LEDは全部同じじゃないの?」

そう思う人も多いと思います。
RGB LEDライトというものはご存じでしょうか?これは赤、青、緑の組み合わせで白色光を作るというものです。

これは光の3原色を利用したもので、原理上どんな色でも表現できるというものです。
原理については別の機会に語ろうと思いますが、波長を見れば違いはすぐに分かります。
ADAのホームページで従来の白色LEDと比較しているデータがあるので引用します。

引用:ADA-ソーラーRGBホームページより

この波長を見てもらいますと、白色LEDよりRGB LEDライトのほうが緑・赤の波長がかなり高いです。これは簡単に言いますと、緑・赤がより鮮やかに発色するということです。
引用元に美しい水景を2種類のLEDで比較していますので、興味のある方は色の見え方を確認してみてください。

誤解されそうですが、別にADAのRGBライトを買ってくださいと言っている訳ではないです(汗)。
私が言いたかったのは、ライトの進化によって水景がよりカラフルになっているのではと考えています。
これがなぜブセファランドラの魅力に繋がってくるのかといいますと、レイアウトによって配色が自然と決まってくるからです。
②でも触れましたが、流木や石を多用するレイアウトが多いとのことでした。
それにより活着性水草の使用率が多いと記述しましたが、活着性水草の多くが深緑色です。
ここで同年の使用魚種ランキングを見ていきましよう。

1位 レッド・テトラ(13作品)
2位 カージナル・テトラ(11作品)
 ネオン・テトラ(11作品)
4位 グリーンネオン・テトラ(8作品)
5位 レッドノーズ・テトラ(7作品)
6位 ラミーノーズ・テトラ(5作品)
   ブラック・ネオンテトラ(5作品)
   ラスボラ・エスペイ(5作品)

ハイレベルな作品が多いだけにそれに見合うように補色効果を狙った赤い魚種や、単泳に向いた魚種が目立ちます。

AQUA JOURNAL vol.314/ P17/ TOP100 WORKS DATA 2021より引用

アクアジャーナルのコメントにもありますが、補色効果を狙った赤い魚種が目立つとのことでした。
まず補色効果を簡単に説明しますと、お互いの色がより鮮やかに見える組み合わせです。

画像の様なものを補色環といいますが、円の反対側にある色が補色関係となります。
例えばパールグラスのような明るい緑は、深い青色や紫色が補色関係ですね。
グリーンネオン・テトラ等の青系やエンペラー・テトラの様な紫が入る魚の群生が色彩的によく映えると思います。
また、そうしたレイアウトには部分的に赤系の水草がよく用いられています。
これは3原色を全て水景に取り入れて、より鮮やかに見せたいという思いがあるのではないでしょうか。

話が戻りますが、アクアジャーナルのコメントの赤色との補色関係は深緑色ということが分かります。これはレッド・テトラ等に対して、活着性水草の組み合わせですね。
緑・赤と来ましたら、例によって青色を部分的に水景に入れたいと考えるのではないでしょうか。
青色が出せる水草で選択肢はたった1つです。
ここでようやく話が繋がったと思います。長々と聞いていただきありがとうございます。

話を纏めますと、活着性水草を多用するレイアウトでは補色関係の赤色の魚を入れ、青色が出せるブセファランドラが重宝されたと考えました。
使用率が1位という結果は「青色が表現できる水草がそれしかない」という流行りとは別の色彩的理由があったのではないかと考えています。
自然界で青色はかなり少ないので、ブセファランドラの代わりになる水草を探すのは困難でしょう。

以上、個人的に考えるブセファランドラの魅力でした。
最後までお付き合いありがとうございました。
まだまだ初心者を抜け出せていませんが、今後ブセファランドラを生かしたレイアウトを制作していきますのでよろしくお願いします。

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